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遠山純生アメリカ映画史再構築』(読み終わってない)を書くきっかけがマイケル・リッチーと読んでから数本見たり見直したりしようとして、結局そんなに見てないままだが未見の『がんばれ!ベアーズ 大旋風』(ジョン・ベリー)。トニー・カーティス若山富三郎(トニーとトミー?)の会食でのトミーのハラキリと前転が意味不明とか、電車に乗り合わせた澤井信一郎登場の名場面とか、パチンコ屋の天津敏とか、いろいろあるが相当奇妙な映画。序盤からテレビを囲んで語っていたはずのベアーズの面々が、いきなり誰とも知らない部屋でついたままのテレビに映ってるというつなぎから驚かされる。そこで二日酔いのまま目覚めたトニー・カーティスの荒んだ様を撮る(この辺とカサヴェテスは結びついていくのか?)。少年たちに囲まれてボコボコにされる猪木とか、東映テイストもあるが野田幸男ともまた違う印象。異文化の衝突、乱闘(それがギリギリただの勘違いに留まらない歪さ)が繋がらないもの同士をつなげてしまう映画のマジックという感じ。若山富三郎がいきなり英語を話し出したり、最後に日本語のエンディングが流れるところに感動したりする。