2016-01-01から1ヶ月間の記事一覧

その② 『ザ・ウォーク』(ロバート・ゼメキス)も見た。3D映画を見たのは久しぶりで、しかもこれまで数えるほどしか見ていないけれど、これは3Dで良かったと思う。(どのように彼自身が言っていたか忘れてしまったけれど)何か「理解」を拒んでいながら、し…

ここ最近見た映画について、その① アテネフランセで上映中のジャン=マリー・ストローブ単独監督作は『ミッシェル・ド・モンテーニュのある話』『影たちの対話』『ヴェネツィアについて(歴史の授業)』を見た。(『ジョアシャン・ガッティ』を除いて『母』…

マノエル・ド・オリヴェイラ『アニキ=ボボ』と『レステロの老人』を続けて見ると、子どもたちが一気に老人たちになっても、あまり違和感がなかった。カリートスとカミーロ・カステロ・ブランコの扱いも、主題的にも同じような。画面に映らない『絶望の日』…

2015年印象に残った映画、順不同、新旧混合。 『ジェーンはジョンを撃つ、彼がアンと寝たから』(ルドルフ・トーメ) 『GONIN サーガ』(石井隆) 『ナポリ王国』(ヴェルナー・シュレーター) 『妖艶毒婦伝 お勝兇状旅』(中川信夫) 『ゾンビ・ガール』(…

サミュエル・フラー『戦火の傷跡』、DVDで。フッテージで構成されたニュルンベルク裁判(裁判そのものと、そこで映写されたはずの映像との境界を狂わせる)といい、その前後の暴動と火災にラング『激怒』との比較を考えさせる。そして物語の中心をあえて見失…

三隅研次『無宿者』の余計な説明を省いたようで、視界を覆う霧や、顔に寄ると抽象性を増す空間、情報以前に耳を横切っていく言葉の数々とともに迷宮へ誘われていく感覚はモンテ・ヘルマン『銃撃』やジョン・ブアマン『ポイント・ブランク』を初めて見た時と…