サミュエル・フラー『戦火の傷跡』、DVDで。フッテージで構成されたニュルンベルク裁判(裁判そのものと、そこで映写されたはずの映像との境界を狂わせる)といい、その前後の暴動と火災にラング『激怒』との比較を考えさせる。そして物語の中心をあえて見失わせるようなラスト・ミニッツ・レスキュー。にしても男女の異様な顔同士を切り返していくうちに増していく、大胆さのなかの狂気じみた繊細さ。