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夜まで仕事してから飲んで夜更かししただけ。

 

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いつの間にか「駄目とはわかってるけど嫌いになれない人」から前作の評判が悪すぎてすっかり駄目な監督になったらしいショーン・ペン『フラッグ・デイ』を見る。実話要素も恐ろしく薄く、親父と娘ばっかりで、こんな灰汁の強い人だっけ? そりゃちょっと駄目な評価も仕方ないかなと途中退出を考えるくらいウザくてきつかったはずが、ニュースのカーチェイスから父娘のカットバックというか娘側からの幻視あたりから、そうか、もうそろそろ終わるんだなとなった途端にあっさり何かイイモン見た気になるのがズルい。まあ、『インディアンランナー』もそんな感じか。

ようやく意識のはっきりした頭でチャン・リュル『群山』。こっちのコンディションの問題か、展開の違いか、他二作より前半はサスペンスがあるといっていいか(ホン・サンスロメールかシャブロルかゴダールならチャン・リュルはリヴェット行くぜみたいな解釈は凡庸だろうが、まあ、謎めいた関係の民泊になぜか行く)、引き込まれる。個人的には3作品中最も何らかの達成というか、ある種の集大成か、はたまた移行期かわからないが、これは年内ベストくらいにはなる必見の一本だと思う。赤坂さんのツイートにオリヴェイラの名前があって、ああ、と思っていたら『アンジェリカの微笑み』みたく写真が出てくる。面白い。というか意外と『福岡』と違うことやってる。そして『柳川』は過渡期なのか何なのか、やはり結構謎な失敗作に近いかもしれないが(しかしニー・ニーの半端ない美女っぷりにはあのクネクネ踊りまで惚れた)、見るなら3作全部見るべきか。『群山』は『慶州』くらい見なくては、となる後半の転調といい(漠然と一時間の未完結の映画を連結させたみたいな二時間だが)、やはりホン・サンスとは全く別に、どこにも居づらさを抱えた作家なんだろうと生い立ちを踏まえても意識させる(しかしチャン・リュルは明らかにホン・サンス見てるだろうが僅か二歳差なのを思えば切り離せない二者だろう)。

早稲田松竹にて清水宏風の中の子供』を久々に見てから飲む。今年は飲酒していない日がない。