2024-11-01から1ヶ月間の記事一覧

ナンニ・モレッティ『チネチッタで会いましょう』

おなじみの自作自演に対して、ハンガリー動乱期のイタリア共産党とサーカスを題材にした撮影中の劇中劇と行き来しつつ、毎度のことながら終盤に向かうにつれ飛躍していく。ナンニ・モレッティも70歳を過ぎて「ロシア以外に共産主義者っているの?」なんて言…

『ルート29』

見始めてからリトルモアだと知る。 リトルモアの映画は『舟を編む』から毎度リトルモアと知らずに見て、上映始まってから気づく。それはリトルモアの戦略か、単に自分が情弱なのか。 また綾瀬はるかが連れて行く子が『こちらあみ子』と同じと最後までわから…

ゴダールの『Scénarios』『Exposé du film annonce du film “Scénario”』

東京国際映画祭にてゴダールの『Scénarios』。DNAとMRIの二部構成。映画作家とMRIというと『監督ばんざい!!』を思い出す。北野武の新作も同じ話を二回繰り返すらしいが、ゴダールのシナリオも二回繰り返す。しかしゴダールの過去作で、二度同じような冒頭…

『孤独の午後』(アルベール・セラ)

アルベール・セラ『孤独の午後』。 ファーストカットが牛。 次のカットも牛。 三カット目が車内の闘牛士を正面、やや仰ぎ見る(車内のアングルはほぼここからのみ、 一回だけ車窓のカットあり)。周りのメンバーたちも後景に映る。以前にお世話になった方と似…

東京国際映画祭②『聖なる儀式』(アルトゥーロ・リプステイン)『ダイレクト・アクション』(ギヨーム・カイヨー×ベン・ラッセル)『不思議の国のシドニ』(エリーズ・ジラール)

アルトゥーロ・リプステイン『聖なる儀式』。勝手にキワモノを予想していたが(サービスカットもあるが)意外と地味。 『深紅の愛』は『ハネムーン・キラーズ』という凄いカットが続く不世出の名作がある分、単純に長すぎる、かつ出頭前の母子殺害はさすがに…