上映会を明後日に控えて

https://www.facebook.com/events/1840735979393346/

 

上田真之さんの『FRAGILE DO NOT DROP KEEP DRY』(2016)、早稲田松竹プログラマーでもある上田さんのようにカメラの前に立つことのないはずの人間(決して被写体向きではないという話ではない)が本作では堂々たる主演である。撮影のkaeさんと自らの間の距離を縮めたり広げたりしながら、上田さんは何かからの「逃亡劇」を企てる。他の上田さんの映画からは想像できない、誰のものかもわからない映画が転がっていく様がスリリングである。

https://realsound.jp/movie/2017/01/post-3661.html

白岩義行さんの『気分』(2016)。僕が初めて見た白岩さんは、木下亮さんの映画『旅の口実』の主演としてである。今回上映されない白岩さんの初期作も、白岩さん自ら主演を兼ねている。しかし『気分』に白岩さんは登場しない。だがそのシンプルさは揺るがず、出たり消えたりを繰り返す女と男の「気分」というタイトルが驚くほどふさわしい大した物語もない本作は、白岩さんの消えた白岩さんの映画である。異様な空洞さ。

https://www.youtube.com/watch?v=qlE9rUb4gc8

深田隆之さんの『私のための風景映画2020』。風景映画と呼ぶべきか、それとも日記映画と呼ぶべきか。そして「私のための」ものを私以外に向けて上映するとは。そもそも「私のための風景映画」とは。風景。この始末に負えない映像の厄介さ。深田さんは「海に浮かぶ映画館」の館長であり、『ある惑星の散文』という、まるで船の上で上映されるために作られたような映画の作家である。そして『私のための風景映画』もまた、船と切り離せない映画である。深田さんはカモメでありながら、カーテンにそよぐ風でもある。

https://fukatakamovie.jimdofree.com/about-me/

解説というには抽象的な紹介で申し訳ないが、どこへ行っても映画の感想を語り合うことになればピントのずれたことしか言えず誰の参考にもならず、誰からも相手にされない、誰からも興味をもってもらえたことも、誰からも面白がられたこともなく、どうせ何も感じないくせに賢そうに振舞ってはさらに陰でバカにされるような(こう言ってしまうのが『悪しき習慣』である……こんな自作紹介でいいのか?)僕からは今日のところはここまで。

http://nakayama611111.hatenablog.com/entry/2020/02/23/224957?fbclid=IwAR0k13L7PCtsg9YL6zYdHsurljR6gf47Q76hhZ02MTN3Q4UivbSPOu43Zn0