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続けて五十嵐耕平『息を殺して』。

舞台あいさつで「リサイクルセンターの人の顔とかとてもよくて……」という話を出演者の一人が話していたため『クリーンセンター訪問記』を小川プロ特集で見直せばよかったと後悔するも、とくにそういうシーンはなかった。

ここ最近見た自分より年下の、惹かれるところのある二人の監督作品と、なぜか印象が重なる。東京藝大出身とか、校風や影響を受けた作家のこととは関係なく。少なくとも役者との距離感、関係性だけは『約束の地』よりずっと見ていて気持ちいい。物語らしきものとほとんど無縁にリラックスしているように見え、映画の奇妙さに貢献している。ダンスを含め一切感動する瞬間はないけれど、最後まで計画通り道筋をつくれて、なおかつ穏やかさを何とか失わせずに、たいして楽しくなれない話をやりきった感じ……と書いて、何一つ言い表せた気がしないあたりが魅力か。途中から誰も探さなくなる犬か、幽霊たちのようにただ歩くか、TVゲームをやるか、サバイバルゲームをやるか、その境界線がはっきりとあるのかわからなくなる。工場のロケーションも含めていろいろなことが計画通りかそれ以上に味方してできた映画かもしれない。

二、三回出てくるロングショットでの会話、距離感なく声を聞かせることに意味がある気はするけれど、酔った頭では下手に考えないことにする。最後に登場する女子高生の声の遠さと対比されるのか。ただ妊婦の扱いは気になる。

電車が遅れて飲まなければよかったと後悔。

あと日記に中途半端な時間をかけていることにも後悔する。