『アスリート ~俺が彼に溺れた日々~』(監督:大江崇允)

www.athlete-movie.com eigageijutsu.com eigageijutsu.com 『美しい術』『適切な距離』の大江崇允監督最新作『アスリート ~俺が彼に溺れた日々~』を見る。これまでの長編二作と違って脚本にクレジットされていないが、それでも登場人物たちが各々の「美し…

25日 www.youtube.com 『マスターズ・オブ・ホラー』(何度目? ややこしい)。ジョー・ダンテ編『ミラリ』は悪ノリの作品たちに挟まれると恐ろしく地味だが、見返したくなるのもやっぱこれだけ。リチャード・チェンバレンが狂気の整形外科医!と言われても…

16日 ラピュタ阿佐ヶ谷にて田中徳三『化け猫御用だ』、池広一夫『薔薇合戦』二本立て。「田中徳三の最高傑作」と聞いてきた『化け猫御用だ』は猫のイラストのタイトルに続いて、初っ端の招き猫の隣で楠トシ枝が歌うシーンから一気に引き込まれる。主役であ…

12日 デヴィッド・ロウリーの『さらば愛しきアウトロー』を早速見る。『ピートと秘密の友達』のドラゴンや『ア・ゴースト・ストーリー』の幽霊たちに続き、ロバート・レッドフォードたちの銀行強盗も人知れず消えていくかもしれない存在だった。クライマッ…

9日 今日も休みだったが映画館には行かず。 検索していたらラオール・ウォルシュ『GLORY ALLEY』見つける。レスリー・キャロンが『巴里のアメリカ人』の翌年に予想外のセクシーな役をやっている……というゲスな欲望が当然のように清々しくどうでもよくなる。…

8日 せっかくの休みだし、久々にTOHOシネマズで映画を見ようと思ったが、見たいと思う映画が一本もない。どの予告編を見ても行こうという気がしない。 それでも『ホットギミック ガール・ミーツ・ボーイ』の二回目に行こうか悩んだが、結局行かなかった。真…

『嵐電』(監督:鈴木卓爾)

今まで見た鈴木卓爾監督作品の中でも、たぶん最もモヤモヤする終わりなのに、ストレートに沁みる。電車にちょうどよく間に合うなんて感覚は、人間が人間である以上、滅多に感じられないのだろう(あがた森魚の音楽だって、なんだかズレて聞こえる)。「行違い…

『しがさん、無事?』(作・演出 青山真治)

www.honda-geki.com ameblo.jp 透明になって常連しかいないバーに迷いこんだような不思議な気分で始まって、最後の挨拶まで感動して拍手せずにいられなかった。先日の文芸坐シネマテークのアラン・レネきっかけにサシャ・ギトリを思い出していたけれど、最後…

『ここにはいない彼女』(作・演出:安川有果)

stage.corich.jp『ミューズ』と通じる舞台でいながら「小説家の妻」だけでなく、小説家自身も作品それ自体の読者よりも、知名度や外見のほうが上回った状況に置かれている。劇中に登場する小説家だけでなくシナリオ講座の学生の作品さえ、登場人物たちの口か…

『ひかりの歌』

hikarinouta.jp 第一章に『牯嶺街少年殺人事件(A Brighter Summer Day)』の「この世界は僕が照らしてみせる」という言葉(自転車に乗った後姿もエドワード・ヤンから切り離せないのだろう)、第二章のジョギングする女性の足、『緑の光線』の選ばなかった…

2018年新作ベスト

『蝶の眠り』(チョン・ジェウン) 『犬ヶ島』(ウェス・アンダーソン) 『草の葉』『それから』(ホン・サンス)※『川沿いのホテル』は見逃した。 『いかにしてフェルナンドはポルトガルを救ったか』(ウジェーヌ・グリーン) 『フィフティ・シェイズ・フリ…

『奈落』(監督:高橋洋 脚本:郷淳子)

eigabigakkou.com 少しだけ映画美学校映画祭。万田邦敏監督作は見逃す。 高橋洋監督『奈落』は演習だから映画美学校内で撮影されて当たり前だろうけれど、舞台上での場面転換のように背景のイントレが移動して、男がスタジオ内を歩いて彼の自室とされたベッ…

水下暢也『忘失について』

www.shichosha.co.jp www.asahi.com 水下暢也『忘失について』を買って、自分にはこんなに読めない漢字、意味を知らない単語が多いのかと驚く(大変失礼ながら作者の名前さえ最初は読めなかった)。現代詩手帖と朝日新聞に掲載された作品を読もうとした時も…

『日本ゲリラ時代』(監督:渡辺祐介 脚本:森﨑東)

「映画芸術」68年10月号より Laputa Asagaya 20th anniversary もう一度みたいにおこたえします|作品解説2/ラピュタ阿佐ケ谷 日本ゲリラ時代 日本ゲリラ時代・台本 ラピュタ阿佐ヶ谷にて『日本ゲリラ時代』(監督:渡辺祐介 脚本:森崎東)を見る。1968年…

『草の葉』(ホン・サンス)

filmex.jp www.youtube.com フィルメックスに間に合いホン・サンス『草の葉』だけとりあえず。終盤のキム・ミニによるモノローグを聞くと、このカフェにいて盗み聞き(見)た人々の会話の数々が、わりと本気でプルーストの社交生活への視線と通じるんじゃな…

『憐 Ren』

eiga.com www.cinemavera.com 中央評論 270 『憐』を見直して、「中央評論」270号「特集:日本映画」掲載、堀禎一「小津安二郎監督の『技術』入門編」に「待ちポジ」の話が出てきたことを思い出した。 そして小津監督がことあるごとに好きな映画監督とし…

『肌蹴る光線 ーあたらしい映画ー』vol.2

www.youtube.com www.uplink.co.jp 『ものかたりのまえとあと』展 青柳菜摘/清原惟/三野新/村社祐太朗 | nobodymag 『肌蹴る光線 ーあたらしい映画ー』vol.2へ。 どちらも「少女たち」の映画かもしれないが『暁の石』の工員らしき男たちは(少なくとも『…

『カメラを止めるな!』

『ポプテピピック』が二度繰り返され、『わたしたちの家』が一つの家を舞台に二つの話を行き来する。廣瀬純のスピルバーグ評をなぞれば、『レディ・プレイヤー1』はゲーム内部と外部とプレイヤーの話を二度繰り返す。『カメラを止めるな!』は確信犯的に三度…

『怪談 呪いの赤襦袢』

記憶を失ったヒロイン浜崎真緒の夢見る女同士のSMから始まって、幽霊になった彼女と性転換した恋人(小坂ほたる)とのベッドシーンに至る。夫を名乗る男(野田博史)との行為は監視されていて、精神科医を名乗る女(加藤絵莉)が彼女の表情を分析、快感より…

『ゾンからのメッセージ』

www.youtube.com call-of-zon.wixsite.com news.ponycanyon.co.jp eiga-b-gakkou.blog.jp eiga-b-gakkou.blog.jp eiga-b-gakkou.blog.jp 鈴木卓爾監督の映画の人物たちは、ある場所に集まっていて、その場所は喋り声や楽器や映写機か何かの機材の音やらが常…

『独房X』(監督・脚本 七里圭)

www.youtube.com 伯林漂流東京 今泉浩一生前追悼上映会へ。『伯林漂流』ほか監督作は見逃す。 出演作の七里圭監督『独房X』。近未来を舞台にしたエロ版『羊たちの沈黙』のはずが、まるで収容所が舞台のアングラ劇を記録しているようだった。『サロメの娘』シ…

『エリーゼを解く』(松本恵)

www.ncws.co.jp 彼女は恋人を友人に奪われたから傷ついているのか、元ボクサーは何に挫折したのか、ひとまずそれが見ている僕にとってどれほどどうでもよくても、映画は良かった。電話越しの元ボクサーの話が止まらなくなった時、まともに聞いたらウザいかも…

『王国(あるいはその家について)』(草野なつか)

www.youtube.com www.youtube.com 見直さずに印象で書くと後悔しそうだけれど『螺旋銀河』は、創作行為のプロセスを丁寧に追ったように思わせてくれた気がする。別に時計を見ながら体験したわけではないのに、分数ごとに、二人の主人公を行き来しながら、感…

『BLEACH』(佐藤信介)

pff.jp 『いぬやしき』は不快感が勝ってしまったが『BLEACH』には感動した。杉咲花や福士蒼汰の過ごす原作序盤の日々のあれこれが、自主映画時代の『寮内厳粛』『月島狂奏』『正門前行』を連想させるくらいに膨らんでいった(WOWOWで見れた)。原作を読んで…

『夜の浜辺でひとり』『それから』

www.youtube.com www.youtube.com crest-inter.co.jp crest-inter.co.jp 『夜の浜辺でひとり』、見返す度に印象の変わる映画に違いないけれど、ひとまずキム・ミニの異物感に尽きる。ハンブルクという地名が頭に残らない(英語ならばどこでもよかったのか、…

『ソレイユ・スリヤン』(黒川幸則)

黒川幸則監督撮影・編集『音楽室』『音楽室2』『花見』『ソレイユ・スリヤン』。ダウン症の少年少女たちの、楽器を叩いたり投げたりノイズ音楽映画から始まって『音楽室2』『花見』の少年少女のスキンシップ、そして『ソレイユ・スリヤン』のお絵描き。『ソ…

『夜が終わる場所』(宮崎大祐)

www.youtube.com たしか2012年に見た時は苦手だったが、昨日見直したらとても面白かった。個人的な印象の域を出ない感想だが、5年以上経った今となっては新作としてではなくVシネやピンク映画(若松プロとか)の忘れられていた一本が再上映されたのを見たよ…

小林耕平『あくび・指南』

bijutsutecho.com YAMAMOTO GENDAI 毎度のとおりなかなか楽しかったが、いつも渡邉寿岳撮影の「対話型の鑑賞記録」を見ていて笑えつつ眠気に襲われるので、タイトルになるほどとなった。『殺・人・兵・器』(だっけ?)もポンコツの永久機関となった展示品には…

『ピンパン』『ライセンス』(監督:田中羊一)

www.youtube.com シネマ・レガシー vol.1 Cinemalegacy01 『ピンパン』も『ライセンス』も、『そっけないCJ』の夏休みの愛しさや切なさと比べて(あまりにグッときて素直に良いと言えないままの『ヴィレッジ・オン・ザ・ヴィレッジ』と同じく、あんな映画を…

『蝶の眠り』(チョン・ジェウン)

明らかに遅れてきた人間だから逆にアホみたいに恥知らずな断定をしたくなってしまうのだと自分が嫌で仕方ないが、だいたい毎年「今年はこれ見れたから、もう他はどうでもいい」という映画が、矛盾してるが2、3本あって、それはおそらく誰にでもあるが、そし…