『夜の浜辺でひとり』『それから』

www.youtube.com www.youtube.com crest-inter.co.jp crest-inter.co.jp 『夜の浜辺でひとり』、見返す度に印象の変わる映画に違いないけれど、ひとまずキム・ミニの異物感に尽きる。ハンブルクという地名が頭に残らない(英語ならばどこでもよかったのか、…

『ソレイユ・スリヤン』(黒川幸則)

黒川幸則監督撮影・編集『音楽室』『音楽室2』『花見』『ソレイユ・スリヤン』。ダウン症の少年少女たちの、楽器を叩いたり投げたりノイズ音楽映画から始まって『音楽室2』『花見』の少年少女のスキンシップ、そして『ソレイユ・スリヤン』のお絵描き。『ソ…

『夜が終わる場所』(宮崎大祐)

www.youtube.com たしか2012年に見た時は苦手だったが、昨日見直したらとても面白かった。個人的な印象の域を出ない感想だが、5年以上経った今となっては新作としてではなくVシネやピンク映画(若松プロとか)の忘れられていた一本が再上映されたのを見たよ…

『レディ・バード』

www.youtube.com 『犬ヶ島』や『蝶の眠り』と比べて本当に素晴らしいと言っていいかわからないが、グレタ・ガーウィグの『レディ・バード』が面白かった。 彼女が主演の『ダムゼル・イン・ディストレス』のホイット・スティルマンと似たように感じたからかも…

犬ヶ島

別に野良になって自我に目覚めるなんてわけではなく、人間から与えられた名前を首に掛けて、人間社会での立ち位置を多少は引きずりながら、それでも馴染めていたわけでもなかった役柄との距離をぼんやり維持している犬たち。血の繋がっていない日本人たちの…

小林耕平『あくび・指南』

bijutsutecho.com YAMAMOTO GENDAI 毎度のとおりなかなか楽しかったが、いつも渡邉寿岳撮影の「対話型の鑑賞記録」を見ていて笑えつつ眠気に襲われるので、タイトルになるほどとなった。『殺・人・兵・器』(だっけ?)もポンコツの永久機関となった展示品には…

『ピンパン』『ライセンス』(監督:田中羊一)

www.youtube.com シネマ・レガシー vol.1 Cinemalegacy01 『ピンパン』も『ライセンス』も、『そっけないCJ』の夏休みの愛しさや切なさと比べて(あまりにグッときて素直に良いと言えないままの『ヴィレッジ・オン・ザ・ヴィレッジ』と同じく、あんな映画を…

『蝶の眠り』(チョン・ジェウン)

明らかに遅れてきた人間だから逆にアホみたいに恥知らずな断定をしたくなってしまうのだと自分が嫌で仕方ないが、だいたい毎年「今年はこれ見れたから、もう他はどうでもいい」という映画が、矛盾してるが2、3本あって、それはおそらく誰にでもあるが、そし…

www.youtube.com 5月9日。バウムちゃんねる映画祭@シネマロサ。遅刻して残念ながら五作品見逃す(特に加藤綾佳監督は気になっていたから悔しい)。 やはり小出豊監督『ペイル・ブルー・ドット』が最も印象に残った。『こんなに暗い夜』『月曜日』の女二人から…

港町(監督・製作・撮影・編集:想田和弘、製作:柏木規与子)

www.youtube.com www.cinra.net 想田和弘の映画はタイトルがフレデリック・ワイズマン「もどき」「後追い」として読むと、結果タイトルと作品の釣り合いが取れていないんじゃないかと気になりそうで、既に見る前のハードルのようなものになってしまい何度も…

ガード・オズワルド『パリの休日』Blu-ray購入。相変わらず引きこもりがち。 ボブ・ホープがフランス訛りの強い英語のフェルナンデルと通じているのかいないのか微妙な線のやり取りを繰り返す。ボブ・ホープの役名はボッブ・ハンター、フェルナンデルはフェ…

最近ネットで見た映画のメモ。 www.filmcomment.com ガード・オズワルドの長編処女作『赤い崖』をネットで見る。「カラーのフィルムノワール」という曖昧さ。ジャンルに括るために見始めると、若干の眠気を催すくらいの弛緩した時間が過ぎていく男女二人の会…

泳ぎすぎた夜(五十嵐耕平、ダミアン・マニヴェル)

www.youtube.com oyogisugitayoru.com 片方の手袋をなくしている少年が、まるで『蠅男の恐怖』の一方は人間の、もう一方は蠅の腕を持つ引き裂かれた存在への、かつて人間だったが今では人間以外の怪物へ変わりつつあるように見えた(『蠅男』と化す少年は塩…

『レッド・スパロー』見終わってすぐは大嫌いだったが、一晩あけてみたら決して悪い映画じゃなかったかもしれない。しかし『アトミック・ブロンド』みたいなものを期待するとジェニファー・ローレンスのSM映画という調子で(情動の湧いてこない乾いた石井隆…

vimeo.com クリストフ・クラヴェールの映画を見る。最近のストローブ単独の映画についてよくわかっていなかった、たとえばジャンプカット(?)も(『コルネイユ=ブレヒト』の衣装チェンジとか)、水辺や森林のロケーションも、より面白く(B級映画的経済性…

『小さな声で囁いて』(山本英)

www.youtube.com 熱海を舞台にした倦怠期カップル二組のバカンス映画。ロッセリーニ『イタリア旅行』、エリック・ロメールとホン・サンスの諸作を当然思い出す。それら先行の作品に対するズレも含めて「よくできた宿題」に見えてしまうこともある。 前作の『…

『ダウンサイズ』。縮小の瞬間はドアの内側にあって見えない。でも先に案内されて遠ざかっていく夫と見送る妻の、互いの姿が小さくなっていく画を見せる。ホン・チャウ演じる元ベトナム人活動家と乗ったバスがトンネルに入って出口に広がる光が大きくなって…

『霊的ボリシェヴィキ』(高橋洋)

spiritualbolshevik.wixsite.com トランプの切り返しが見ていて恐怖以上に痛快だった。あんな瞬間をどうやって表現するか、映画に導入するか、ずっと頭に思い描いて練習してきたに違いないと勝手に思った(実際は直前に見た映画を真似したのかもしれないが)…

『ヤスジのポルノラマ やっちまえ!!』、『悪趣味邦画劇場』に掲載されていた内田栄一の文章を読んで以来、ずっと見たかったが特に見る努力もしてこなかった映画を、ついにフィルムセンターの大スクリーンの綺麗なプリントで見られた。『早春』と同じなのか…

『スリー・ビルボード』。監督が北野武のファンと聞いていたせいか、牧師との切り返しあたりでピンときて、あっさり続く歯医者のシーンから『アウトレイジ』シリーズへのオマージュってやつが捧げられる。スコープサイズにおさめられた人物たちの面構えや、…

石原海『忘却の先駆者』。オリンピックの感動を全国民が忘れないために、記憶を絶対に失わなくなるクスリの服用が義務付けられる。アルツハイマーの母は政府の機関によって拉致・拘禁され、強制的にクスリを服用され続ける。相変わらず、かつてのアップリン…

『さいなら、BAD SAMURAI』『ウルフなシッシー』(大野大輔)

www.youtube.com 映画を見る時間によって意識をリセットさせる。もしくは睡眠によって設けているはずの意識の休息ではなく、覚醒しながら夢を見るような(どことなく不健全な)時間。 大野大輔監督の『さいなら、BAD SAMURAI』『ウルフなシッシー』を見終わ…

2017年、とにかく自分の中に残った映画として『ツインピークス リターン』『西遊記2 妖怪の逆襲』『アウトレイジ 最終章』『ファンタスティック・ライムズ!』(『LOCO DD』大工原正樹)『夏の娘たち ひめごと』 同時に他の人と全部被っているようなものだが、…

堀禎一監督の『夏の娘たち』は『天竜区』における映画製作が反映された劇映画であって、これまで見たことのない映画を見ていると興奮した。デヴィット・リンチの『ツイン・ピークス The return』にも『インランド・エンパイア』その他の作品(どう名付けるべ…

2017年の大工原正樹監督作品『ファンタスティック・ライムズ!』『やす焦がし』は新しい境地を切り拓いていた。演出・脚本ともに大工原正樹監督にしか撮れない映画であって、同時に『ジョギング渡り鳥』『ゾンからのメッセージ』など近年の鈴木卓爾監督作品…

『ツバメ号とシジュウカラ号』 アンドレ・アントワーヌの『ツバメ号とシジュウカラ号』、6時間のラッシュは見つかり監督自身の指示書はあった、一度は試写も行われた可能性がある、しかし当時は完成まで辿り着かなかった映画。おそらく古びることをまだ知ら…

大工原正樹監督『やす焦がし』、またしても女二人男二人の映画だった。女二人の踊りもある。そして勘違い男が情緒不安定な女と出会って恋に落ちる映画だと思って見ていると(実際そんな話でもあるが)、それぞれに異なるパートナーが登場して(既に存在して…

www.youtube.com 『季節の記憶(仮)』公式ホームページ 只石博紀監督『季節の記憶(仮)』。カメラを一人称の主観として用いた映像の逆を行くように、複数の人物が覗かずに持ち運び続けた映像。『食人族』『ブレアウィッチプロジェクト』『クローバーフィー…

kumagai2017.exhn.jp 熊谷守一『轢死』、変色その他の理由による黒さがかえって目をひく。それが真っ黒でもなくじっと見ればぼんやりと輪郭は見え、また立体的でもある。展示のキャプションその他から興味深い情報はたくさんあるが、何より小田香監督の『鉱…

『オレの獲物はビンラディン』が妙に後を引く。社会風刺的な要素として受け取れるものは、ほぼほぼない。ニコラス・ケイジの起用はヘルツォークやポール・シュレーダーあたりへの目配せなんじゃないかという気もするが、その二人がもしも監督していたら、良…