『ひかりの歌』

hikarinouta.jp 第一章に『牯嶺街少年殺人事件(A Brighter Summer Day)』の「この世界は僕が照らしてみせる」という言葉(自転車に乗った後姿もエドワード・ヤンから切り離せないのだろう)、第二章のジョギングする女性の足、『緑の光線』の選ばなかった…

『パラレル』

www.ntticc.or.jp 年明けて初めて外出しての映画はハルーン・ファロッキ『パラレル』シリーズに。9割以上ゲーム画面、インスタレーションだが、少なくともゲームではない。展示というより四編通して見ることで映画の時間を意識できる。特にⅣのゲーム画面内で…

2018年新作ベスト

『蝶の眠り』(チョン・ジェウン) 『犬ヶ島』(ウェス・アンダーソン) 『草の葉』『それから』(ホン・サンス)※『川沿いのホテル』は見逃した。 『いかにしてフェルナンドはポルトガルを救ったか』(ウジェーヌ・グリーン) 『フィフティ・シェイズ・フリ…

『奈落』(監督:高橋洋 脚本:郷淳子)

eigabigakkou.com 少しだけ映画美学校映画祭。万田邦敏監督作は見逃す。 高橋洋監督『奈落』は演習だから映画美学校内で撮影されて当たり前だろうけれど、舞台上での場面転換のように背景のイントレが移動して、男がスタジオ内を歩いて彼の自室とされたベッ…

山下耕作『脱走遊戯』

Amazon.co.jp: 脱走遊戯を観る | Prime Video 仕事のためコメディ映画祭とかイベントはほとんど行けず、自宅にて山下耕作を見る。 表向きは教戒師の小沢栄太郎率いる集団が大金を隠し持っている囚人の脱獄を手引きして稼いでいる。「遊戯」のタイトルにふさ…

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ペーター・ネストラー『北の冠』

ペーター・ネストラー監督特集 先生は子どもたちに語る。針葉樹はなくなり、退屈な光景になったかもしれない。しかし喪失を強調するための舞台は用意しない(『時の擁護』のダニエル・ユイレのように)。人は何かが目の前にいないことに慣れる。目の前から何…

『ア・ゴースト・ストーリー』

www.youtube.com www.youtube.com www.youtube.com 公開されてからすぐに見た。時間が経って、好きか嫌いかさておき、やっぱり驚きは続いている。それでいて「とんでも」という形容はふさわしくない。 まず二人だけの親密さを納めた小品という予想を裏切る。…

水下暢也『忘失について』

www.shichosha.co.jp www.asahi.com 水下暢也『忘失について』を買って、自分にはこんなに読めない漢字、意味を知らない単語が多いのかと驚く(大変失礼ながら作者の名前さえ最初は読めなかった)。現代詩手帖と朝日新聞に掲載された作品を読もうとした時も…

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『日本ゲリラ時代』(監督:渡辺祐介 脚本:森﨑東)

「映画芸術」68年10月号より Laputa Asagaya 20th anniversary もう一度みたいにおこたえします|作品解説2/ラピュタ阿佐ケ谷 日本ゲリラ時代 日本ゲリラ時代・台本 ラピュタ阿佐ヶ谷にて『日本ゲリラ時代』(監督:渡辺祐介 脚本:森崎東)を見る。1968年…

『草の葉』(ホン・サンス)

filmex.jp www.youtube.com フィルメックスに間に合いホン・サンス『草の葉』だけとりあえず。終盤のキム・ミニによるモノローグを聞くと、このカフェにいて盗み聞き(見)た人々の会話の数々が、わりと本気でプルーストの社交生活への視線と通じるんじゃな…

『体操しようよ』

菊地健雄監督『体操しようよ』、ざっくりまとめればシニア向け映画かもしれないけれど、たとえば『終わった人』のどうしても「余裕のある悩みだな」と60歳になった自分を想像できない人間からしたら羨ましいくらいの悪あがきは感じない。菊地健雄監督作にて…

『憐 Ren』

eiga.com www.cinemavera.com 中央評論 270 『憐』を見直して、「中央評論」270号「特集:日本映画」掲載、堀禎一「小津安二郎監督の『技術』入門編」に「待ちポジ」の話が出てきたことを思い出した。 そして小津監督がことあるごとに好きな映画監督とし…

『肌蹴る光線 ーあたらしい映画ー』vol.2

www.youtube.com www.uplink.co.jp 『ものかたりのまえとあと』展 青柳菜摘/清原惟/三野新/村社祐太朗 | nobodymag 『肌蹴る光線 ーあたらしい映画ー』vol.2へ。 どちらも「少女たち」の映画かもしれないが『暁の石』の工員らしき男たちは(少なくとも『…

『カメラを止めるな!』

『ポプテピピック』が二度繰り返され、『わたしたちの家』が一つの家を舞台に二つの話を行き来する。廣瀬純のスピルバーグ評をなぞれば、『レディ・プレイヤー1』はゲーム内部と外部とプレイヤーの話を二度繰り返す。『カメラを止めるな!』は確信犯的に三度…

『怪談 呪いの赤襦袢』

記憶を失ったヒロイン浜崎真緒の夢見る女同士のSMから始まって、幽霊になった彼女と性転換した恋人(小坂ほたる)とのベッドシーンに至る。夫を名乗る男(野田博史)との行為は監視されていて、精神科医を名乗る女(加藤絵莉)が彼女の表情を分析、快感より…

『ゾンからのメッセージ』

www.youtube.com call-of-zon.wixsite.com news.ponycanyon.co.jp eiga-b-gakkou.blog.jp eiga-b-gakkou.blog.jp eiga-b-gakkou.blog.jp 鈴木卓爾監督の映画の人物たちは、ある場所に集まっていて、その場所は喋り声や楽器や映写機か何かの機材の音やらが常…

『独房X』(監督・脚本 七里圭)

www.youtube.com 伯林漂流東京 今泉浩一生前追悼上映会へ。『伯林漂流』ほか監督作は見逃す。 出演作の七里圭監督『独房X』。近未来を舞台にしたエロ版『羊たちの沈黙』のはずが、まるで収容所が舞台のアングラ劇を記録しているようだった。『サロメの娘』シ…

『エリーゼを解く』(松本恵)

www.ncws.co.jp 彼女は恋人を友人に奪われたから傷ついているのか、元ボクサーは何に挫折したのか、ひとまずそれが見ている僕にとってどれほどどうでもよくても、映画は良かった。電話越しの元ボクサーの話が止まらなくなった時、まともに聞いたらウザいかも…

「ものかたりのまえとあと」清原惟作品抜粋を続けて見る。『ひとつのバガテル』の自転車、『ムーンドーン』の銅鑼(?)など、先に音から聞こえてきて、画面に現れるものが多い。『わたしたちの家』の響くサイレン音を、異なる空間から聞こえてきたものとし…

三鷹SCOOLの『ものかたりのまえとあと』読み上げられる声、画面上に浮かぶ文字など、言葉に対する感性がそれぞれにあって、そのために画が弱くなって見える時もあるのが、かえってイメフォフェスの後だと心地よいんだろうか。どの作品も嫌いじゃないけれど、…

『王国(あるいはその家について)』(草野なつか)

www.youtube.com www.youtube.com 見直さずに印象で書くと後悔しそうだけれど『螺旋銀河』は、創作行為のプロセスを丁寧に追ったように思わせてくれた気がする。別に時計を見ながら体験したわけではないのに、分数ごとに、二人の主人公を行き来しながら、感…

『BLEACH』(佐藤信介)

pff.jp 『いぬやしき』は不快感が勝ってしまったが『BLEACH』には感動した。杉咲花や福士蒼汰の過ごす原作序盤の日々のあれこれが、自主映画時代の『寮内厳粛』『月島狂奏』『正門前行』を連想させるくらいに膨らんでいった(WOWOWで見れた)。原作を読んで…

『彼女はひとり』。誰かを「好き」や「嫌い」になることについての映画として濱口竜介監督の真正面からの切り返しや『不気味なものの肌に触れる』の川辺が引用されているけれど、もしもワークショップ的なアプローチによって詰められたやり取りであったなら…

『終わった人』(中田秀夫)

困った映画だった。定年後の人々による「青春放課後」というか、終わったかもしれない青春を続けようとする話。なぜだか映画に出てくるラグビーと東大の赤は感動する。しかしお話だけで言えばリンクレイター『30年後の同窓会』と比べたら、どうも舘ひろしの…

映画を見ている間に寝てしまうのは珍しくなかったが、最近は映画館の暗闇で字幕を読むだけで、体力を奪われて寝てしまう。『女と男の観覧車』はぼんやりした頭で力尽きるように付き合うのが丁度よかったかもしれない。映画とはやめられない火遊びだと言わん…

『夜の浜辺でひとり』『それから』

www.youtube.com www.youtube.com crest-inter.co.jp crest-inter.co.jp 『夜の浜辺でひとり』、見返す度に印象の変わる映画に違いないけれど、ひとまずキム・ミニの異物感に尽きる。ハンブルクという地名が頭に残らない(英語ならばどこでもよかったのか、…

『ソレイユ・スリヤン』(黒川幸則)

黒川幸則監督撮影・編集『音楽室』『音楽室2』『花見』『ソレイユ・スリヤン』。ダウン症の少年少女たちの、楽器を叩いたり投げたりノイズ音楽映画から始まって『音楽室2』『花見』の少年少女のスキンシップ、そして『ソレイユ・スリヤン』のお絵描き。『ソ…