部屋の片づけと夜勤。
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医薬品の勉強会。
夜、チャウ・シンチーの『人魚姫』。昨日の『子犬物語』に続いて『バットマン』のオマージュを見てしまった。それだけでなく、この異形との恋物語にティム・バートンへの目配せを感じたけれど、単純すぎるか。一度も回想を挟まず語る勢いの良さに乗せられつつ、人魚が難破船の隠れ家に降りてから(移動手段が『マーズ・アタック』の美女に変装した火星人を思い出した)、婆様が波面に人間と人魚の歴史を映すあたりで最初に泣いてしまう(もしかして彼女の若い頃を描いたのか、掛けられている画も良かった)。灯台の光に照らされるヒロインが美しい。予想以上に水に濡れた美女といい、胸元に目が行って仕方ない悪女といい、サービスもかなり豊富。さらに環境問題だけでなく現実の暴力を反映しているだろう人魚狩りの陰惨さ。大したことはしていないのに、あまりにかっこいいクライマックス。そして道徳的な着地点。何事も限度が大事だ。
帰宅後、『ハウス・バイ・ザ・リヴァー』(フリッツ・ラング)。
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せっかくの休みなのに家で昼頃までゴロゴロしてしまう。
ジェス・フランコ『ドラキュラの娘』Blu-ray。ウトウトしてしまう。早く出かければ良かった。
喫茶店で医薬品の勉強。
夜、『トッド・ソロンズの子犬物語』。結局これしか映画館で見れず。そして休みの日にこれ一本というのは寂しい映画だった。『人魚姫』か二回目の『皆さま、ごきげんよう』にすればよかった。後半の「子犬いらないんじゃない?」と思わせといてからが真骨頂な映画。『ダークホース』のウォーケン、ミア・ファローもそうだけれど、今回はダニー・デヴィート、エレン・バーステインが記憶に残った。
再び喫茶店で医薬品の勉強。ややボンヤリする。
帰宅後、以前上田さんを通して茶会記で知り合ったダンサーの映像をいくつかYoutubeで見る。そして上田さんの舞台で上映した映像の苦い記憶が蘇る。全然面白いことができなかった。ダンサーを撮った映画で個人的に好きなのをラウル・ルイスかアンドレ・S・ラバルトのしか思い出せない(七里圭監督のも実は苦手)。単に自分があまり見てないからだろうけれど。そういえばダンサーの人と映画の話をしたら、清水宏と山中貞雄が好きで、特にあんな子どもたちのように動いてみたいと言っていた人がいた。親の影響で小さい頃に見た『セリーヌとジュリーは舟でゆく』が好きという人もいた。
その後、『モレク神』(アレクサンドル・ソクーロフ)。